2017年4月21日金曜日

ルクセンブルグの持続可能な交通施策(トラム新線、交通結節点整備など)

 ルクセンブルグはヨーロッパの小国で、人口60万人弱ですが、近隣諸国からの通勤者が多く、交通混雑も激しいため公共交通優先の持続的な施策を計画、実施しようとしています。その中には名古屋の総合駅のような交通結節点(Multi-modal hub)の整備やトラム新線建設などが含まれています。
 以下、Euro Transport Magazine 2017 No.2の記事にしたがって紹介しましょう。(https://www.eurotransportmagazine.com/23192/past-issues/issue-2-2017/issue-2-2017-digital-version/)

 ルクセンブルグの都市構造は単一核で公共交通機関は求心的ネットワークでした。これを多核的にして多様な交通手段による階層的なネットワークにすることにより持続的な交通にしようとしています。

1 交通結節点整備
 異種交通機関の乗り換えを便利にするために全国で20の交通結節点を整備中です。
 そのうちの一つにホーヴァルト駅があります。
 

出典:http://www.rail.lu/garehowald.html

 図でご覧のように鉄道駅の直近にトラムの駅とバスターミナル、駅前広場機能を果たすロータリーを整備し、こ線橋で連絡を図っています。

2 トラム新線建設
 トラムの新線は首都都心部の骨格となる路線で、延長16km、11万人/日の需要を見込み、一部区間は軌道敷を芝生で植栽し、全部で24駅、駅間隔は平均500m、運行間隔は3~5分となっています。路線図は次のとおりです。
 
出典:http://www.luxtram.lu/fr/la-ligne/

 トラム駅と車両のイメージは次のとおりです。

出典:http://www.luxtram.lu/fr/

3 その他の施策
① 13,100台分のP&R駐車場整備
② 800か所、1,600基の電気自動車用の充電施設整備
③ 自転車専用レーン、自転車自転車駐輪ラック、自転車シェアリングステーション整備
④ 鉄道事業者による鉄道利用者のためのカーシェアシステム(全国で20の鉄道駅)




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